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認知症だと老人ホームに入れない?最適な老人ホームの種類と特徴とは

認知症だと老人ホームに入れないのでしょうか。
介護されているご家族の負担が大きくなってきたり、家族だけではなく周囲の方にまで影響を及ぼしたりしている場合、度々考えることがありませんか?
家族であっても認知症の介護は、ヘルパーさんなどの助けがなければ難しいのです。

こちらの記事では、
・認知症だと老人ホームに入れないのか
・認知症の方にとって最適な老人ホームの種類
・認知症の高齢者が入所するまでの流れ
について解説していきます。

認知症の方が申請できる補助金や、老人ホームを探すタイミングについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

終活のコレカラ 社会福祉主事

監修猪野 秀幸(いの ひでゆき)

介護業界に飛び込み約13年間。 これまでデイサービスと有料老人ホームの介護スタッフと管理者、そして入居相談員の仕事に従事してまいりました。これまでの経験を活かしてお客様の大切なドラマに合わせたサービスのご提案を丁寧にワンストップでスピーディーにご提案をさせていただきます。

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認知症の高齢者も老人ホームに入れる?

認知症であっても老人ホームには入れます。
しかし認知症にも軽度から重度までのレベルに加えて、ひとりひとりの症状にも個性があり、それによって入れる施設は様々です。

また入所には審査がありますので、認知症の進行具合や持病の状態によって、入所できるかどうかが決まります。

認知症の高齢者にとって最適な老人ホームの種類と特徴

認知症で入居できる老人ホームの種類は、大きく分けて4つあります。
それぞれに特徴がありますので詳しく見ていきましょう。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

最大9人の方を1つのグループとして共同生活をします。

認知症ケアの専門職員が担当し、原則として
・要支援2以上の認知症の方
・65歳以上の方
・ホームのある市区町村に居住の方
が対象です。

住民票も移せる地域密着型が特徴で、医療的な処置や要介護時の対応は施設によって幅があります。
ご夫婦で入居したくても認知症の認定がおひとりだった場合、2人同時には入居できません。

特別養護老人ホーム(特養)

看護師が勤務しているので、医療的な処置も対応してもらえる上、終身まで利用できます。

原則として要介護度3以上の方が対象です。
認知症の場合、要介護度2以下でも要件を満たせば入れる場合もありますので、希望のホームがあれば問い合わせてみることをおすすめします。
他の施設に比べると人気があるため、待機している方がいる可能性があります。
その場合には入居に時間がかかってしまうことを覚えておきましょう。

有料老人ホーム

要介護度1~5、65歳以上の方が入居できます。
レクリエーション等で認知症の進行を遅らせるように努めている施設です。
介護認定を受けておらず、自立している方でも入居できる混合型もあります。

・介護付き有料老人ホーム
 看護師、介護職員、リハビリ職員がおり、基本的に24時間対応可能
・住居型有料老人ホーム
 併設している訪問介護の事業所からヘルパーが派遣される

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

バリアフリーに対応している賃貸住宅です。
自立できているか、軽度の要介護状態の高齢者に適しています。
運営は民間の事業者で、日中は生活相談員が常駐しているため、生活相談や安否の確認などが可能です。

介護が必要な場合は、外部の介護サービスと入居者が個別に契約するかたちを取ります。

最近の傾向としては、重度の要介護者の受け入れ、看取りまで可能なタイプも出てきました。

認知症の対応については幅がありますので、施設ごとに相談してみるのが良いでしょう。

認知症に対応している施設を選ぶ際のポイント

老人ホームなどの施設を選ぶ際には、気をつけたいことがあります。
知っているだけでも施設選びがスムーズになりますので、ポイントはぜひ押さえておいてください。

施設の立地

訪問や見舞いなど、頻繁に訪れにくい立地では足も遠のいてしまいます。行きやすい場所を選ぶことは大切です。

本人と家族の希望

ご本人さまが意思を伝えられる状態ならば、家族の独断で決めずに必ず希望を整理してみることが大切です。
納得した上での入居でないと、後々トラブルになることも考えられます。

一番大切にしたいことは何か

これだけは譲れない、という一番大切にしたいことを話し合ってみましょう。
紙に書きだすなどして整理するとわかりやすくなります。

優先順位をつける

ご本人と家族の意見が一致するとは限りません。
希望通りの施設が見つかったとしても、入居の条件を満たさない場合も考えられます。
全員の希望通りの施設を見つけるのは困難です。そのため重視すべきことの優先順位を決めておくと安心です。

認知症が進行していった時にどうするのか

認知症は進行していく病です。入居時と同じ状態は続きません。
進行した場合や、別の病気の治療が必要になった場合、施設から退去することになったらどうするのか、どのような選択肢があるのかあらかじめ考えてみて下さい。

経済的に問題がないか

施設に入るには当然費用がかかります。
将来にわたって支払える金額なのか、シミュレーションしてみてください。

認知症の高齢者が施設に入るまでの流れ

実際に施設への入居を考え始めてから入居までの大まかな流れは、以下のとおりです。
施設探しのタイミングや見学のポイントについても説明していきます。

1.どのような施設が良いか本人と家族の希望を整理する
何もわからない場合はまずケアマネージャーさんや、地域包括支援センターへ相談
2.パンフレットを取り寄せ、ホームページを見て候補をあげる。
3.実際に見学に行く
4.納得できる施設が見つかれば、面談と申し込みをする
5.入居の審査に通れば入居

施設を探すタイミング

施設に入るまでの流れをご覧になって、すぐに入れるわけではないとお分かりいただけたのではないでしょうか。

施設を探し始めるタイミングは、早いにこしたことはありません。
ご本人が意見や希望を言えるうちに、先延ばしにせず終活の一環として動いておきましょう。

施設を探すきっかけをいくつかあげておきます。

・家族の負担が増え、介護が大変になった
・老人保健施設から退去を求められた
・介護できる人がいなくなったり老老介護になったりした
・一人暮らしで不便を感じた
・認知症が進行した
・将来のことを考え終活をはじめた

この中にも、最初に介護が大変になった項目があります。大変を通り越して苦しかったり、常に悩んでいたり、全く余裕がない場合は要注意です。
ご家族が倒れてしまう前に、施設探しを始めてください。

見学のポイント

施設には必ず見学を申し込みましょう。実際に見ないと分からないことがたくさんあるからです。
見学のポイントを見ていきましょう。

【本人と一緒にいく】
施設に入りたくないと感じている場合も、実際に見ることで納得してもらえることがある
思っていたのと違ったなどのトラブルを避けられる

【本人が希望しているような生活が可能か】
何ができて何ができないのかを設備も含めてチェックしておく

【質問にきちんと答えてもらえるか】
答えにくいような質問でも、隠すようなことをせずに答えてもらえるか

【職員の方の雰囲気】
働いている方の雰囲気が良くないと、認知症の方の感情や感覚に影響すると理解しているかどうか

【退去理由を聞く】
退去の理由で多いものを聞いておく
トラブルなのか、入居要件を満たさなくなったからなのか

【入居者の方をそれとなく観察する】
気になった状態の方がいたら、職員の方に質問してみる
きちんと理由を答えてくれるかが重要(説明できない場合、放っておかれている場合も)
あまりじろじろと見るのは認知症に悪影響なので控えること

認知症の方がいる場合に使える補助金など

認知症で施設に入る場合は、病院に行ったり介護保険の申請をしたり、人によっては要支援や要介護認定を受けたりします。
自立している方が入居する有料老人ホーム以外は、認定が必要だからです。

その他に高額介護サービス費制度、高額介護合算療養費制度など、介護にかかる費用負担を少なくする制度もあります。

制度によって所得制限や、対象にならない費用があるうえ、払い戻し制度ですと一度は支払わなければなりません。
また、利用するには申請が必要です。

内容はわかりにくい箇所もありますので、役所の窓口や地域包括支援センターなどに相談して、利用可能なのか確認してみましょう。

まとめ

認知症でも入れる施設はいくつもあること、種類によって入居条件が違うこと、介護が本格的に大変になる前に動いた方が良いことなど、ご理解いただけたのではないでしょうか。

施設へ入ることを悪く感じ、自分を責めてしまうご家族もいらっしゃいます。
施設への入居は決して悪いことではありません。
ゆとりを取り戻し、お互いに自分らしい生活を送るためのひとつの手段といえます。

終活の一環としてお互いの気持ちだけでも話し合われてみてはいかがでしょうか。

終活のコレカラ 社会福祉主事

監修猪野 秀幸(いの ひでゆき)

介護業界に飛び込み約13年間。 これまでデイサービスと有料老人ホームの介護スタッフと管理者、そして入居相談員の仕事に従事してまいりました。これまでの経験を活かしてお客様の大切なドラマに合わせたサービスのご提案を丁寧にワンストップでスピーディーにご提案をさせていただきます。

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