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老人ホームに夫婦で入居はできる?夫婦で入居可能な施設の特徴・メリット・デメリットを紹介

高齢夫婦だけでの自宅暮らしは何かと不安がつきものです。そんなとき夫婦で一緒に老人ホームへの入居を検討される方も多いのではないでしょうか。
しかし、そもそも夫婦が一緒に老人ホームに入居することはできるのか、どういった施設を探す必要があるのか、分からないこともたくさんあると思います。
本記事では夫婦が一緒に入居できる老人ホームや、施設を選ぶ際の注意点などについて解説します。これを読めば、夫婦で入居する際に知っておきたいポイントが分かります。ぜひ参考にしてください。

終活のコレカラ 社会福祉主事

監修猪野 秀幸(いの ひでゆき)

介護業界に飛び込み約13年間。 これまでデイサービスと有料老人ホームの介護スタッフと管理者、そして入居相談員の仕事に従事してまいりました。これまでの経験を活かしてお客様の大切なドラマに合わせたサービスのご提案を丁寧にワンストップでスピーディーにご提案をさせていただきます。

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夫婦で老人ホームに入居できる?

老人ホームには夫婦部屋とも呼ばれる2人用の居室があるため、2人部屋を契約すれば夫婦で同室に入居することが可能です。注意しなければいけないのは、全ての老人ホームに2人部屋があるわけではない点です。公共の老人ホームでは、2人部屋は用意されていないことがほとんどです。また、民間の施設でも全ての施設に2人部屋があるわけではないため注意しましょう。
2人部屋がない施設では、それぞれ別の居室に入居する方法もあります。ただし、特別養護老人ホームなどの入居待機者が多い施設では、入居の優先順位が決まっているため夫婦が同時に入居するのは難しいことも多いです。

夫婦で入居できる老人ホームの種類

夫婦で入居できる老人ホームにはどのような施設があるでしょうか。種類によってサービスの形態や入居の条件も変わってきます。入居後に後悔しないためにもそれぞれの施設の特徴をしっかり理解してから施設を選びましょう。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、介護認定がない「自立」の方から「要支援」「要介護」の方まで幅広い状態の高齢者を受け入れている施設です。入居できる人の条件は、原則として60歳以上の中度の要介護者までとなります。
主に高齢者の負担をなくすための生活支援や健康管理、食事の用意などのサービスを提供しています。ただし、介護スタッフは常駐していないため、介護サービスを受ける場合は外部の訪問介護事業所と別途契約をする必要があります。少し不便に感じるかもしれませんが、入居者自身が希望する介護サービスを選択できるというメリットもあります。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、行政から特定施設入居者生活介護の指定を受けた民間の老人ホームです。介護スタッフが24時間常駐しているため、介護が必要となった場合、24時間体制で介護サービスを受けることができます。
大きく「介護専用型」と「混合型」の2つに分類でき、入居できる人の条件もそれぞれ異なります。「介護専用型」は、原則として65歳以上の介護度が要介護1以上の方が入居可能な施設です。対して「混合型」は、介護度が要支援の方や自立の方も受け入れ可能な施設となります。ただし、施設によっては「混合型」でも要支援までと限定している場合もあるため、詳しい受け入れ条件は施設に直接確認をしてみましょう。

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、介護の必要がない高齢者が老後の生活における負担を減らし、余暇を楽しく過ごすための施設です。そのため、入居は介護認定がない「自立」の方に限定されています。年齢の条件は施設によっても異なりますが、概ね60歳以上となります。
食事や洗濯、居室の清掃などの日常的な家事の支援の他に、レクリエーションや娯楽が充実しているのが特徴です。ただし、介護における設備については基本的に不十分なため、重度の介護が必要となった場合は施設を退居する必要があります。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者が生活しやすいようバリアフリーが完備された賃貸住宅です。「一般型」と「介護型」の2つに分類でき、入居できる人の条件やサービスの内容が異なります。
「一般型」では、基本的に介護を必要としない「自立」の方や介護度の低い方を対象とし、介護が必要となった場合は外部の訪問介護サービスを利用します。対して「介護型」では、施設に介護スタッフが常駐しているため、介護度が高い方の受け入れも可能です。年齢の条件は原則として60歳以上の方、もしくは60歳未満の要介護認定を受けている方が対象となります。
主なサービスは職員による安否確認と生活相談サービスとなりますが、他にも食事の提供や入浴など介護サービスの提供を行っている施設もあります。厳密には老人ホームではなく賃貸住宅のため、自由度が高く、プライベートな空間を確保できるのが特徴です。

夫婦で一緒に入居するメリット

夫婦で一緒に老人ホームに入居することには、どのようなメリットがあるでしょうか。考えられるメリットを2つご紹介します。

1.施設入居後も夫婦で一緒に過ごすことができる

夫婦で一緒に入居することの1番のメリットは、施設入居後も変わらず夫婦で過ごせるという点です。施設に1人で入居するのは誰でも心細いものです。長年連れ添ったパートナーが一緒にいれば、孤独を感じることもなく、充実した生活を送ることができるでしょう。

2.介護における子どもの負担をなくせる

夫婦の両方またはどちらかが要介護となったとき、自宅暮らしの場合だと子どもが介護や生活のサポートを行う必要があります。子どもが仕事をしていたり、両親が遠方に住んでいたりすれば、子どもの負担はさらに大きくなることでしょう。夫婦で老人ホームに入ってプロに介護を委ねるのであれば、子どもも安心できますし、負担をなくすことができます。

夫婦で一緒に入居するデメリット

もちろん、夫婦で一緒に入居することのデメリットもあります。

1.ずっと同じ部屋にいることでストレスがかかる可能性がある

夫婦が同じ部屋で一緒にいられることはメリットでもありますが、一緒にいる時間が長すぎるあまり、かえってストレスがかかってしまうこともあります。自由に行動できた自宅暮らしと違い、施設では限られた空間の中で長く一緒に過ごすことになります。そのため、相手の嫌なところが目につきやすくなり、些細なことがイライラの原因となってしまう場合があるのです。

2.どちらかが先に亡くなった場合、転居が必要になる可能性がある

基本的に2人部屋は1人部屋よりも広く作られているため、1人部屋より家賃(月額利用料)が高額になります。2人分の費用と考えれば問題ありませんが、どちらかが先に亡くなってしまった場合、負担が大きくなってしまうのです。そのため、1人部屋に転居する必要が生じる可能性を考慮に入れなければなりません。

夫婦で別々で入るのとどっちが得?

一般的に夫婦が別々で老人ホームに入居した場合と比べると、夫婦同室で入居した方が全体的な費用は安くなる傾向があります。食費や光熱費などの個々にかかる費用は変わりませんが、賃料や管理費などが割安になる場合が多いためです。ただし、部屋の広さや設備の充実度によっても費用は変わってくるため、どちらの方が負担が軽くなるかは一概には言えません。

夫婦で一緒に入居する際の注意点

最後に夫婦で一緒に老人ホームに入居する際に注意しておきたいポイントを解説します。施設選びや準備の段階でつまずかないためにも、しっかり確認しておきましょう。

2人部屋がある老人ホームは少ない

2人部屋がある老人ホームは少なく、あったとしても数があまり用意されていない施設が大半です。そのため、希望の施設を見つけても既に部屋が埋まってしまっている可能性も考慮しなければいけません。既に2人部屋が埋まってしまっている場合、それぞれが別室で入居するのも1つの手です。

夫婦の両方が入居条件を満たしている必要がある

入居条件がある老人ホームでは、夫婦の両方が入居条件を満たしている必要があります。特に要支援・要介護度など、どの程度の介護を必要としているかは夫婦で差があることも多いため、注意が必要です。

まとめ

老人ホームへの夫婦での入居は、2人部屋の居室を契約すれば可能です。基本的には公共の施設は2人部屋がなく、待機者も多いため、夫婦一緒に入居を考えるなら民間の老人ホームから選ぶことをおすすめします。
民間の老人ホームも種類によって提供できるサービスや入居条件が変わってくるため、夫婦が希望する暮らし方や介護の必要性に合った施設を選びましょう。
2人部屋の施設はすぐに埋まってしまう可能性も高いため、ぜひ早い段階から夫婦で老後を過ごすための準備を始めましょう。

終活のコレカラ 社会福祉主事

監修猪野 秀幸(いの ひでゆき)

介護業界に飛び込み約13年間。 これまでデイサービスと有料老人ホームの介護スタッフと管理者、そして入居相談員の仕事に従事してまいりました。これまでの経験を活かしてお客様の大切なドラマに合わせたサービスのご提案を丁寧にワンストップでスピーディーにご提案をさせていただきます。

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