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身寄りがない人の遺品整理はどうしたらいい?事前準備や便利な制度も合わせて解説
遺品整理とは、故人が使用していた物を整理して、家を綺麗にすることです。
一般的に、遺品整理は葬儀などが落ち着いてから親族が行うことが多いでしょう。
しかし、最近の少子高齢化や核家族化の問題で身寄りがない高齢者も増加傾向にあります。
生涯未婚率も増加していて、絶対に結婚をするという時代ではなくなりました。
身寄りのない人が増えて、遺品整理を行う親族もいない事例が多くあります。
自分自身にもそうなる可能性があり、悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、身寄りがない人の遺品整理について解説します。
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身寄りのない人の遺品整理はどうする?
世の中には、様々なケースで身寄りのない人がいらっしゃいます。
例えば、親族がいても疎遠になっていて身寄りがないというケースも存在するでしょう。
また、老夫婦として暮らしていて、どちらかが亡くなった場合にも身寄りがない状態になります。
具体的に、身寄りがない人の遺品整理はどのようにしていけばいいのか、疑問に思う人もいらっしゃるでしょう。
一人暮らしをされている高齢者が亡くなられた場合に、火葬は自治体が行いますが、遺品整理は行いません。
賃貸物件であれば、大家さんが遺品を処分することになるでしょう。
遺品整理を行った後に、資産になるものは、民法959条により国に帰属されます。
身寄りがないと起きる問題
身寄りがないということは、様々な問題が発生します。
代表的な問題として通常であれば、親族が行う遺品整理を行うことができ無いことが挙げられます。
資産にならないものは処分されることになるでしょう。
さらに、2つ目の問題として身寄りがないと亡くなった後の発見が遅れる場合が多いことが挙げられます。
亡くなってから時間がたった部屋は、特殊清掃を行う必要があるので、賃貸物件の大家さんは費用を負担する必要があります。
事故物件として取り扱われるので、空室の状態が続いてしまうこともあるでしょう。
賃貸物件のオーナーとしては、空室の状態が続くと経営状態に影響することが予想されます。
生前に準備できること
少しでも問題を避けるために、なにかできることはないかと思う方もいらっしゃるでしょう。
身寄りがなく、自分自身で終活を行える人は準備できることがあります。
代表的なものとして、以下の5つをご紹介します。
・いらないものを処分して持ち物を減らす
・情報を整理しておく
・財産管理
・遺言書を作成する
・エンディングノートを書く
どれも一般的な終活と変わらないものばかりです。
生前の準備を検討する際の参考にしてください。
いらないものを処分して持ち物を減らす
長年暮らしている部屋には、いらないものがたくさん溜まっている人もいるかもしれません。
遺品整理の負担を減らすために、できるだけ持ち物を減らしておきましょう。
身寄りのない人の遺品整理は、資産以外の者は基本的に処分されることが多いです。
普段から整理整頓が行える人は問題ないかもしれませんが、できない人も多いでしょう。
部屋を綺麗にすることは今後の暮らしにも影響するので、やっておいて損はないはずです。
情報を整理しておく
事前にできる準備として物だけではなく、情報の整理も行うことも大切です。
例えばスマホやパソコンの中にあるデータなどが対象になります。
整理されていれば、スマホやパソコン自体も処分しやすいことが予想されます。
見られたくない写真や、連絡先などの個人情報も整理しておくようにしましょう。
ずっと連絡をとっていない人がいるのであれば、電話帳から削除することをおすすめします。
財産管理
自分自身の財産を全て正確に把握していない人もいらっしゃるのではないでしょうか。
早いうちから、今ある財産を把握して管理を行いましょう。
今後の暮らしにも関わることなので、こまめに管理しておくことをおすすめします。
身寄りのない人が残した財産は、国に帰属されます。
特定の人への相続を検討するか、計画的に使うことを考えてもいいかもしれません。
多くの資産を持っている人は、寄付などの選択肢もあるでしょう。
遺言書を作成する
もし、財産を相続したい場合などは正式な遺言書を作成しておくといいでしょう。
資産の相続先が決まっているだけでも、遺品整理の手間が省けます。
正式な遺言書は、公証役場にて作成することができます。
まだ早いかもしれないという時期から、作成しておいてもいいかもしれません。
エンディングノートを書く
エンディングノートとは、自分が亡くなった後のことを記載するノートのことです。
葬儀の希望などはもちろんですが、スマホのパスワードなども一緒に記載しておくといいでしょう。
自分の基本情報や、遺言を書いているか、ペットのことなど、人によって書く内容は様々です。
亡くなった後の希望を書いておくものだと認識していてもいいかもしれません。
終活の一つとして、エンディングノートを書くといいでしょう。
入っておくべき制度
遺品整理の事前準備だけでは、不安が残るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
身寄りがない人の遺品整理の際に、入っておくべきおすすめの制度が2種類あります。
自分自身に身寄りがない場合に検討してみてもいいかもしれません。
また、身寄りがない人の遺品整理に困るのは賃貸物件のオーナーも該当します。
それぞれに向いている制度をご紹介します。
賃貸オーナー総合保険
賃貸オーナー総合保険とは原状回復費用や、遺品整理の費用が保証される保険です。
現状回復や遺品整理には、多くの費用がかかることが予想されます。
さらに、孤独死は発見が遅れる場合が多いので特殊清掃も必要になるでしょう。
特殊清掃の費用がかかるのは勿論ですが、その後の空室対策も必要になります。
賃貸オーナー総合保険に加入しておくことでそれぞれの負担を軽減できるので検討しましょう。
身元保証サービス
身元保証サービスとは、孤独死を防ぐために病院や施設に入る際の保証人をたてられるサービスのことです。
身寄りがない場合は、保証人が必要な施設への入居も困難であることが予想されます。
身元保証サービスを利用することにより病院への入院や施設への入居が可能になります。
身元の引受も行ってくれる場合もあるので、検討してみてもいいかもしれません。
これからの社会において身元保証サービスは安心感があります。
自分自身に身寄りがない人は、検討してみてもいいかもしれません。
身元保証サービスを利用することで、残りの人生を安心して楽しく過ごせるでしょう。
保証サービスを利用する際の注意点
身寄りがない人向けの保証サービスを悪用して、お金を儲けようとする人がいます。
特殊電話詐欺のように、高齢者を狙った犯罪は様々なケースで存在するので注意が必要です。
契約者は、高齢者が多いことから保証以上の高額な契約を結ぶ金銭トラブルが発生します。
需要が高まってくると悪いことを考える人がいるので注意が必要です。
やり方として、契約内容を複雑にして、身寄りのない高齢者を騙そうとする人がいます。
老後の資金がなくなると、生活ができなくなってしまいます。
一人で生きていくためには、資産を守ることも大切になるので、注意しましょう。
まとめ
少子高齢化や、核家族化の問題で身寄りのない人が増えています。
生涯未婚率も増加していて、今後も身寄りのない人は増えていくでしょう。
身寄りがないことの悩みの1つとして、遺品整理があります。
自治体は遺品整理を行わず、賃貸であれば大家さんが行うことになるでしょう。
遺品整理を終えた後に資産がある場合は、国に帰属されます。
生前からできることを行いながら、不安の少ない快適な暮らしを実現させていきましょう。
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