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墓じまいの費用ってどれくらい?

近年「お墓を継ぐ人がいない」「残された家族に負担をかけたくない」など、様々な事情から墓じまいを検討する人が増えています。
実際に墓じまいをするとなると、費用はいくらぐらいかかるのでしょうか。また「それぞれ何にお金がかかるのか」「費用を安く抑える方法はないのか」気になる方も多いことと思います。
この記事では、墓じまいの費用の目安と、それぞれの内訳を解説します。また、費用を安く抑えられるポイントについてもご紹介しますので、これから墓じまいを検討している人はぜひご参考にしてください。

終活のコレカラ 終活ライフケアプランナー

監修井坂 真紀子(いさか まきこ)

施設にご入居をご希望されるお客様には、最適なお住まいをお選びいただけるようご入居までしっかりとサポートいたします。おひとり様やご家族と離れてお暮らしの方、そのご家族様はご不安なお気持ちもあるかと思います。そのお気持ちに寄り添い、ご不安や心配ごとが解消するまで全力でサポートさせていただきます。どんな些細なことでも、まずはご相談ください。

墓じまいとは?墓じまいにかかる費用の平均は?

墓じまいとは、現在あるお墓を撤去・解体して更地に戻し、使用権を管理者に返還することをいいます。
また、お墓を撤去するだけではなく、取り出したご遺骨は行政手続きを経て、適切な方法で改葬する必要があります。日本では、お墓から取り出したご遺骨をそのまま放置したり廃棄したりすることは、法律で禁じられているためです。
こうしたお墓の撤去・行政手続き・改葬に関わる費用の総額は、およそ50万円〜300万円程度です。新たな納骨先や供養の方法によっても、必要な費用は大きく変動します。

墓じまいにかかる費用の内訳

前述したように、墓じまいにかかる費用は「お墓の撤去に必要な費用」「行政の手続きで必要な費用」「改葬に必要な費用」の大きく3つに分けることができます。それぞれどの程度の費用がかかるのか、どんなお金が必要なのか、順番に解説していきます。

お墓の撤去に必要な費用

お墓を撤去する際に必要な費用の相場は30万円〜50万円程度です。主な内訳は以下の3つです。

墓石の撤去費用

墓石を解体して更地に戻すための撤去工事費用は、墓地面積1㎡あたり10万円〜15万円程度が相場となります。ただし、お墓の立地や墓石の大きさ、使用する重機や作業人数などによっても費用は変わってきます。たとえば、墓地までの道のりが狭い場合や山奥にある場合など、工事に手間がかかる場合は通常より割高になってしまうこともあるので、注意が必要です。

閉眼供養のお布施代

閉眼供養とは、お墓を撤去する際にお墓で眠っている仏様の魂を抜き取るために行う儀式です。お墓には故人の魂が眠っているため、今あるお墓から故人のご遺骨を移す際は、お寺に依頼して閉眼供養を行う必要があります。
閉眼供養でお寺に支払うお布施の相場は、地域やお寺によっても変わってきますが、3万円〜10万円程度とされています。ただし、お布施の金額はあくまでも供養してもらったことへの感謝の気持ちをあらわすものとなるため、明確な決まりはありません。心配な場合は、事前にお寺や親戚に確認しておくと安心です。

離檀料

お寺からお墓を撤去して檀家を離れることを離檀といい、その際にこれまでの感謝の気持ちをこめて支払うお金を離檀料といいます。離檀料の相場はお寺によっても大きく変わりますが、相場は5万円〜20万円程度です。
離檀料は支払いが義務付けられているわけではなく、お寺によっては受け付けていないところもあります。また、閉眼供養のお布施に離檀料も兼ねて多めに支払う場合もあるようです。

行政手続きで必要な費用

今あるお墓を解体し新しい納骨先に移すためには、行政より発行される「改葬許可証」が必要です。その際に必要な書類の発行に数百円〜数千円程度の費用がかかる場合があります。

改葬許可申請書

改葬許可証の発行をする際に必要となる書類です。移転前のお墓がある自治体の窓口やホームページなどから手に入れることができます。
発行にかかる手数料:無料~500円程度

埋葬証明書

埋葬証明書とは、現在ご遺骨を埋葬しているお墓の管理者に発行してもらう書類のことで、そのご遺骨がたしかにこの場所に埋葬されていたことを証明するものです。
発行にかかる手数料:無料~1,500円程度

受入証明書

受入証明書とは、ご遺骨の新しい受け入れ先に発行してもらう書類のことで、お墓から取り出されたご遺骨が新しい納骨先に受け入れられたことを証明する書類です。
発行にかかる手数料:無料~1,500円程度

改葬許可証

上記の改葬許可申請書、埋葬証明書、受入証明書などの必要書類を役所に提出することで改葬許可証を発行してもらえます。改葬許可証を新しい納骨先に提出することで、お墓の解体やご遺骨の移動などの改葬が行えるようになります。
発行にかかる手数料:無料〜800円程度

改葬に必要な費用

墓じまいをした後に、取り出したご遺骨を新しい納骨先へ移動させる改葬が必要となります。改葬に必要な費用は主に以下の2つです。

新しい納骨先にかかる費用

ご遺骨の新しい納骨先には、一般墓、納骨堂、永代供養、樹木葬などのいくつかの選択肢があります。また、ご遺骨を粉末状にして海や川、山などの自然に撒く、散骨という供養方法もあります。それぞれ必要な費用やメリット・デメリットが異なるため、御家の状況に合った供養方法を選びましょう。
地域や施設によっても差はありますが、それぞれの費用の相場は以下の通りです。

・一般墓  100~300万円程度
・納骨堂  10~100万円程度
・永代供養 10~100万円程度
・樹木葬  30~70万円程度
・散骨   3~20万円程度

開眼供養のお布施代

墓じまいの際に閉眼供養を行ったように、新しい納骨先に魂を入れる開眼供養が必要です。開眼供養の際にお寺に支払うお布施の相場は、3万円〜10万円程度となります。

墓じまいの費用を負担するのは誰?

墓じまいの費用は高額となるため、お墓の後継者やその兄弟、親族などの血縁者が協力して負担することが一般的です。また、終活が広まった近年では、お墓に入る故人自らが墓じまいの費用を準備することもあります。

墓じまいの費用を安くするためのポイント3つ

決して安くはない墓じまいの費用。少しでも安く抑えるためのポイントをご紹介します。

工事費など複数見積をとる

お墓の解体にかかる工事費用は、依頼する会社によっても異なります。そのため、少しでも費用を抑えたいならば、複数の会社で見積をとるとよいでしょう。ただし、工事の依頼先がお墓の管理会社によって決められている場合もあるので、こちらで依頼する会社を選べない可能性もあります。

新しい納骨先を費用のかからないものにする

墓じまいに必要な費用の多くを占めるのは、新しい納骨先にかかる費用です。こちらも費用を安く抑えたいのであれば、複数の納骨先と比較することをおすすめします。
また、散骨など特定のお墓を持たない供養方法であれば、さらに費用を安く抑えることも可能です。散骨は、故人のご遺骨を自然に還すことで供養をするため、その後の管理や維持の必要がないのもお墓の後継者がいない場合にはメリットになります。

自治体の補助金制度を利用する

自治体によっては、墓じまいについて補助金制度を受けられる場合があります。ただし、補助金を受け取る際には、自治体が独自で定めている受給資格に該当し、自分で申請する必要があります。
少し手間はかかりますが、自分のお墓がある自治体で補助金制度を行っていれば、費用を抑えられる可能性があります。積極的に活用しましょう。

まとめ

墓じまいに必要な費用の目安は、50万円〜300万円程度となります。これは、お墓の撤去費用のみではなく、取り出したご遺骨を新たな形で供養する改葬の費用や、それに伴う行政の手続きの費用も含めた金額です。
また、墓じまいにかかる費用の大半は新しい納骨先に関する費用となるため、費用を抑えたい場合は供養方法を費用のかからないものに工夫してみるとよいでしょう。自治体の補助金制度を受けられることもあるので、自分のお墓のある自治体が該当する場合はぜひ利用してみてください。

終活のコレカラ 終活ライフケアプランナー

監修井坂 真紀子(いさか まきこ)

施設にご入居をご希望されるお客様には、最適なお住まいをお選びいただけるようご入居までしっかりとサポートいたします。おひとり様やご家族と離れてお暮らしの方、そのご家族様はご不安なお気持ちもあるかと思います。そのお気持ちに寄り添い、ご不安や心配ごとが解消するまで全力でサポートさせていただきます。どんな些細なことでも、まずはご相談ください。

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